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「さぁ、お立会い」
むかしむかしあるところの 山奥深くの学園に
素顔を隠してやってきた 齢十の 鉢屋三郎
一年ろ組の同級生 声をかけてきた その顔に
挨拶代わりに化けてみせ 特技をみんなに知らしめた
仲間をからかい尽くしたら 先輩達も驚かせ
後輩入学したならば 玩具にしてしまえ
「さあ、お立会い」
悪の華 華麗に咲く 千紫万紅の彩りで
周りの哀れな被害者は 嗚呼 惑いの園に囚われゆく
仮面の忍が恋するは 優しい笑顔の同級生
だけども彼は図書室の 緑の男にひとめぼれ
嫉妬に狂った三郎は ある日級友を呼び集め
静かな声で言いました 「緑のふんどし盗み出せ」
幾多の部屋が荒らされて 幾多の下着が消えていく
巻き込まれ人の叫びは 三郎には届かない
「あぁ、いい気味だ」
悪の華 華麗に咲く 狂おしい彩りで
とても美しい花なのに 嗚呼 棘が多すぎて触れない
ふんどし泥棒倒すべく ついに生徒らは立ち上がる
烏合の彼らを率いるは 緑装束の六人衆
つもりにつもったその怒り 園全体を包み込んだ
ノリと弱みで手を貸した 藍色たちなど敵ではない
ついに教室は囲まれて 仲間たちも逃げ出した
孤立無援の三郎は ついに詰め寄られた
「この…裏切り者!」
悪の華 華麗に咲く 悲しげな彩りで
ただ一時の快楽は 嗚呼 もろくもはかなく崩れてく
むかしむかしあるところの 悪逆非道の悪戯で
先輩の怒りを買った 齢十四の鉢屋三郎
折りしも時は未の刻 校舎の鐘が鳴る時間
泥棒と呼ばれたその人は 満座の中で何を思う
ついにその時はやってきて 覚悟はいいかと指が鳴る
先輩などには目もくれず 彼はこういった
「雷蔵、愛してる!!!!」
悪の華 華麗に散る 鮮やかな彩りで
のちに人々はこう語る 嗚呼 あいつは正にアホの鑑